トピックス

大阪市市政改革室の「事業仕分け」傍聴記

[2009.2.12]-トピックス

2月8日(日)、大阪市市政改革室は阿倍野区にある大阪市職員人材開発センターで、7時間におよぶ「大阪市事業仕分け」を行った。天王寺公園管理運営事業、大阪市保育所職員研修事業、粗大ゴミ収集など20事業(200億円)を「仕分け」するものであった。「仕分け」とは事業の廃止や民営化に持ち込もうとする狙いがあからさまなものである。「仕分け人」がいる。コンサルタント「構想日本」の3人に、どこで選ばれたか分からない企業主や市民3人を加え、「構想日本」のコーディネーター(荒井英明氏=厚木市職員)がわずか30分で、結論を出す離れ業の「事業仕分け」であった。「構想日本」の3人とは佐賀前市長、高島市副市長、もう一人(氏名は当日、白板に書いてあるだけで、HPでも明らかにしていない)であった。ひどいやり方で程度も低い、平松市長は1日付き合ったようだ。大阪市のことを知らないで担当部局を順番に待たして置いて、順番に「詰めるのである」。例えば、「天王寺動物園のコアラのえさ代は1年間で1億円とは余りにも大きいのでは」と、担当課長は「節約しているが、ユーカリは日本には自生しておらず沖縄など全国で1年間栽培するしかい、水道代が負担大きい」と答え、次の議論への調子である。「ゴミ収集3人体制、年収800万円職員を3人も乗務させないとだめなのか、贅沢きわまる」と、担当課長「大阪市内の交通事情や安全性、効率性を考えてのこと」と回答。1事業30分間で「判定」、「判定」とは、A不要(廃止)、B民営化(NPO・地域団体を含む)、C国・府実施、D市実施(民間活用を拡大)、E市実施(要改善)、F市実施(現行どおり)である。すべての結果は

http://www.city.osaka.jp/shiseikaikakushitsu/jigyou_shiwake_kekka.html に公表されている。天王寺公園事業では、「コアラのえさ」での判断を避け、「花の世話は民営化できる」(当局は「簡単な仕事ではない」と答えた)の判断で「要改善(事業見直し、規模縮小、自主財源確保、効率化など)」となった。質問の仕方も権限者が知識の薄さを隠すための決めつけ型で、ことばも荒れたものだった。(常任幹事 服部信一郎)

2月16日は第4回の「よみがえれ大阪」市民講座です

[2009.2.9]-トピックス

siminkouza.jpg 
 大阪市をよくする会の第1期「よみがえれ大阪」市民講座の第3回が1月16日夜、大阪市北区の住まい情報センター・ホールで開かれ、40人が参加しました。

「まちづくり」をテーマに開催。天神橋筋商店街連合会会長で上方落語支援の会理事長の土居年樹さんが、「街づくりは人づくり 健全な大阪の再生」と題して講演しました。

土居さんは、「天神橋筋商店街の『日本一長い商店街』というキャッチ・コピーはすっかり定着した。自分から情報発信していくことが大事」と切り出し、安全・安心にくらせる街をつくるために、地域を守る商店街が果たしている役割を紹介されました。

国が選定する観光カリスマ百選にも選ばれている土居さんは、「大阪を元気にするには何が必要かを常々考えている」と、大阪を表してきた言葉―商都・水都・芸都・古都・食都・学都―に照らして、大阪の現状を踏まえながら、様々な課題を指摘しました。

「今は知識だけが増え、知恵がついていかない時代」と、商品とともに知恵も売る商店街が、大型店・チェーン店と共存できるようにしていくことを強調されました。

第4回の講座=くらし「食の安全と地産地消 なにわの伝統野菜をつくろう」では、食糧を守り日本農業再建をすすめる府民会議会長の原弘行さんが講演します。2月16日(月)午後6時半、大阪市立住まい情報センター(地下鉄天神橋筋6丁目駅下車)。資料代500円。問合せ先06・6357・6139大阪市をよくする会。

300人参加で経費削減素案撤回市民集会が大成功

[2009.1.28]-トピックス
DSC_0063.JPG1月27日開催の やめてんか!市民・職員いじめの「経費削減素案」撤回求める市民集会  は300人を越す市民の皆さんに参加いただき成功することが出来ました。よくする会としてもお礼を申し上げます。集会講演では、森裕之さん(立命館大学准教授)が「民主的な自治体運営のあり方:長野県の財政改革の教訓」をテーマに、半年間県庁で研究された内容である脱ダム宣言をした田中康夫県政の財政改革教訓を語られました。ゼネコン向け大規模公共工事を中止し、「産業活性化・雇用創出プラン」を打ち出して、中小企業振興や雇用創出事業をすすめたその内容や地域社会(コモンズ)応援、社会発展の担い手づくりなど、興味が深まる講演でした。お礼を申し上げます。特別報告として、大阪市役所労組委員長の中山直和さん、日本共産党市会議員の瀬戸一正さんが経費削減素案撤回や市政の動向を報告しました。実行委員会の是枝一成事務局長は2月27日(金)午前8時15分からの市会開会日宣伝行動など2月・3月議会の動向に注視しながら、市民・職員削減ゆるさない運動強化を訴えました。会場からも、市立大学2部廃止、障害者施設の拡充、敬老パス、学校運営維持費削減などの訴えが続きました。

お越しください! 「経費削減素案」撤回求める市民集会」

[2009.1.24]-トピックス

    やめてんか!
        市民・職員いじめの「経費削減素案」撤回求める市民集会

      1月27日(火)午後6時30分開会 
      いきいきエイジングセンター

 

 

 

元派遣の男性、栄養不足で死亡か 大阪市のマンション、室内に90円

[2009.1.17]-トピックス

大阪市住吉区のマンションで49歳の無職の男性が死亡しているのが14日に見つかっていたことが15日、分かった。住吉署によると、男性は死亡時、低栄養状態だったといい、栄養不足で死亡した可能性もあるという。調べでは、男性は約3カ月間家賃を滞納していた。マンション関係者が家賃の徴収に訪れたが、応答がなかったため、合鍵で部屋に入り、ベッドに横たわっているのを発見したという。管理会社の説明では、以前は派遣社員をしていたらしい。 発見時、室内にあった現金は90円で、冷蔵庫には何も入っていなかった。

 

1月16日は第3回市民講座です。

[2009.1.13]-トピックス

siminkouza.jpg 第3回の講座には、土居年樹さん(天神橋筋商店連合会会長)をお招きします。
日本三大祭「天神祭」の地元で、商い文化、芸能、伝統文化の復興と商店街の活性化、まちづくりにかける浪速商人の心意気と市民の募金で実現した定席小屋「天満天神繁昌亭」支援の経験を語っていただきます。
 会場は、前回と同じ「市立住まい情報センター・ホール」(地下鉄天神橋筋六丁目駅3号出口スグ)です。

本年もご一緒に頑張りましょう

[2009.1.2]-トピックス
年賀状   

第2回市民講座「関一と近代大阪の再構築」

[2008.12.13]-トピックス

IMG_0180.JPG宮本憲一さん(市大名誉教授)が、12月12日(金曜日)講演され、参加者50人は関一の偉業を現代と重ねながら聞き入りました。サブタイトルはー大阪が光り輝いていた時代ーでした。最初に「関一日記」の後、オレゴン大学のHanes準教授が「主体としての都市」(勁草書房)を出したエピソードから話しをはじめ、当時の狭い大学感があるなかで現在の一橋大学を大学に出来なかったことから、都市政策の実際者として歴史を築く道を歩み始めたことを紹介。その思想は、アメニティ(住み心地よき)都市と近代化、「道路中心・美観主義」から「住宅・実用主義の都市へ」にあり、下層労働者の環境改善を市政の中心に置き、「上を向いて煙突の数を数えてもだめだ、労働者の生活を見ろ」と、ロンドンよりもひどい大気汚染に、飛行機に乗って視察まで行っていたと。最後には、住宅政策の特徴も紹介されました。市民は、関さんと呼びたいへん人気のある市長であったが、今、もっと市民運動を楽しく盛り上げて欲しいと結ばれました。
 第3回は「街づくりは人づくり 健全な大阪の再生」と題して、天神橋筋商店街連合会会長の土井年樹さんが、1月16日(金)午後6時半、住まい情報センター大ホールで講演されます。ご参加ください。

参加者の心とらえた第1回市民講座

[2008.11.23]-トピックス

P1010073.JPG 詩人・NPOココルーム代表の上田假奈代さんに、第1回市民講座の講演を行っていただきました。文化のジャンルとしてです。11月19日(水)、大阪市立住まいの情報センターホールで、参加者のこころを捉えました。自己紹介を兼ねて、なぜ詩人になったのかの話しから始まりました。高校生の時に、「言葉が見える」ことを知ったことが切っ掛けとなったこと、日本ではアートとして見られず、職業にする大変な状況も話されました。大阪市の文化行政水準が落ちていっていること、フェスティバルゲートでのアートによる労働者を支える活動が途絶えざるを得なかったことなども話されました。現在は釜ヶ崎の小さなスナック後で、活動されていますが、アル中や薬物中毒者、知的障害者などが訪れて来るため、そのために時間がさかれ、作品づくりに集中できないしんどさもある。でも、専門家ではないけども、障害のあるその人達とのつながりを大切にしたいと悩みながらも語る話は、感動を与えました。若者が自殺に追い込まれ、創作活動が追いつかない苦しさも語られていました。上田さんは、どんな人も差別せず、一人の人間として捉え、その人の生きてきた過程や思いを聞き取り、詩にされる詩人です。「人はひとりでは生きられない」と、現代に活きる創作活動がオリジナルです。会場で朗読された「交通」は胸に迫りました、詩のたくましさ、生きるちからの支えとは何か、を少し知ることができました。近著では「こころのたねとして」(ココルーム文庫)があります。これからも、大切にしたい講演者でした。(常任幹事 服部信一郎)

敬老パス:大阪市、有料化見直しへ 議会が反対可決

[2008.10.11]-トピックス

大阪市議会は10日、市が経費削減素案の中で提案した市営地下鉄・バスの「敬老優待乗車証」(敬老パス)の一部有料化などに反対する決議案を自民、公明、共産の賛成多数で可決した。これを受け、平松邦夫市長は見直す方針を表明した。敬老パスは、70歳以上の市民が市営交通機関を無料利用できる。市は月5000円超の利用は自己負担とし、最大1万5000円の負担金を徴収する案を示していた。素案では市民サービスの他、職員の人件費なども削減し、09、10年度で688億円を削減する。最大会派の野党・自民の高野伸生幹事長は「裏金などうみを出し切っておらず、順序が間違っている」と批判した。平松市長は「決議は白紙撤回を求めておらず、議論のテーブルについてもらったと思っている。見直しのない素案はない。中身は議論を踏まえて形づくられる」と話した。【田中龍士】毎日新聞 2008年10月11日 大阪朝刊

 

ノーベル賞受賞の南部氏 大阪市大理工学部の礎築く 

[2008.10.9]-トピックス

研究者ら偉業たたえる

 ノーベル物理学賞に輝いた南部陽一郎氏(87)は、大阪市立大学の名誉教授。同大学創設時の1949年に理工学部助教授(現在の准教授)として就任し、翌年には教授となり創設期の同学部の礎を築いた。同大学関係者や講義を受けた専門家らは「たいへんな偉業だ」とたたえた。

 「やっと受賞されたかという思い。いつ受賞してもおかしくなかった」。素粒子物理学分野の伝統を引き継ぐ、同大学大学院理学研究科の奥沢徹教授(61)(高エネルギー物理学)は喜ぶ。「偉大な先達からの学問の流れを途切らせないよう、私も新たな発見を目指したい」と話す。

 シカゴ大で1979~81年、南部氏から素粒子理論を学んだ大阪大学大学院理学研究科の細谷裕教授(56)は「常に、物理の本質にどう迫ろうか考えている人だった。研究成果や資料にも厳密で、必ず原資料を探される。その研究姿勢は私の中に生きており『心の中の恩師』と思っています」と語る。

 大阪大学理学部の尾田欣也助教(36)も「今年6月ごろ、阪大で先生と素粒子論について議論した。淡々と質問に答えられる方で、今の日本人の研究者の中では最も偉大な人だと尊敬している。この分野の研究が更に活発になることを期待する」と喜んだ。

2008年10月8日  読売新聞)

梅田北ヤードを「いっそ森にしよう」に応えて

[2008.9.30]-トピックス

毎日新聞9月28日朝刊の「発信箱」欄で同新聞論説室」の西本正氏が「やっぱり『緑』が正解だ」と題して、大阪駅北側の再開発予定地・梅田ヤードを「いっそ森にしよう」と提言したら、多くの読者から賛同の声が届いていると書いています。引用が長くなりますが紹介します。

「関西経済同友会が『グリーンパーク実現に向けて』と緊急提言を出した。同友会は大阪市が土地を随意契約で購入し、淀川から水を引き込んで水都・大阪再生のシンボルとなる都市公園に、とアピールしている。土地代の試算は650億円。これは大阪市が所有する255㌶もの未利用地の活用や公園整備に目的を限定した地方債の発行、公園のネーミングライツ(命名権)売却、企業や個人の寄付でまかなえばいいという。」「実現すれば、市民の憩いの場、災害に備えた巨大空間が生まれるばかりではない。大阪湾から淀川を通って都心の梅田まで、浜風が吹き抜ける緑の回廊ができる」

大阪市をよくする会の成瀬明彦常任幹事は「関西経済同友会の『グリーンパーク実現に向けて』という緊急提言をまだ見ていませんが、もともと、大阪市をよくする会の政策検討会でも森林公園構想が話し合われていたので早速検討すべきではないか、ただ、関西財界が平松市長に市民犠牲の688億円の経費削減案の実行を迫っているだけにその点でも批判的検討がいると思う」と語っています。

大阪駅北地区第2期開発区域についての緊急提言.pdf